施術方法について


当院で行っている主な治療法についてご説明します。


当院では整動鍼(せいどうしん)という鍼灸手法を取り入れています。

 

 

〇整動鍼とは…

従来の鍼灸に古武術(碓井流活法)の考えを取り入れた技術で「ツボと動きの関係」にフォーカスすることで「筋肉の連動(動き)」を回復していく手法です。

 

〇整動鍼の考え方…

筋肉の中には緊張度の高いところ(ツボ)があります。適度な緊張によって、動きに規則性が生まれ楽に動くことができます。しかし適度な緊張でなく、緊張が度を超えると動きを制限してしまい、体に余計な負荷がかかります。その結果、筋肉や関節の痛みが起こります。

この過度な緊張を取り除いて動きを整えるのが整動鍼です。

緊張点は痛みの部位にあるとは限らず、連動して動く筋肉の中にあることが多いです(活法の考え方と同じ)。そのため、痛みの部位に直接アプローチしなくても対応することができます。

筋肉や関節の動きは内臓と精神と深い関わりがあるため、この関係性を利用することで、自律神経症状、内臓疾患、アレルギー疾患へも対応が可能です。

 

〇整動鍼の特徴…

使用するツボと鍼が1~数本と少なく低刺激なので体への負担が少ないです。

「動き」で効果を確認できるため、すぐに施術者だけでなく患者さんも一緒に効果を感じることができます。

ひとつひとつのツボで確かな効果を実感できるため、少ないツボでも十分な効果が期待できます。むしろ、少ないからこそ効果が集中し、大きな効果になります。

 


当院では碓井流活法(うすいりゅうかっぽう)という、日本古来より口伝によって継承し続けてきた伝統療法を取り入れています。

動きの確認や徒手筋力テストを行う上でも活法を利用しています。

〇活法とは…

活法のルーツは戦国時代までさかのぼります。当時の武術には人を殺める「殺法(さっぽう)」と蘇生を目的とする「活法」があり、古武術の殺法の裏ワザとして活法が発展してきました。
整体の源流とも言われていますが、昨今の整体術は簡素化され、柔術の面影がありません。活法は柔術の面影が残っている整体術とも言えます。

〇活法の考え方…

碓井流活法では左右対称を目的としていません。
常に左右対称が人間にとって自然とは限らないからです。確かに骨格的な左右のアンバランスは動作に影響を与えることがあります。しかし、程度の問題であり、ある一定範囲であれば影響はでません。
左右の対称性よりも、思い通りに動く体であるかを考えます。
戦国時代では「思い通りに動けない=戦えない」であったので、いかに動作を回復させるかが徹底的に研究されてきました。
たとえばある筋肉に痛みが起きたとき、その筋肉に原因があるとは限りません。周辺の筋肉との連動が失われることで、過度な負荷が痛みの部位にかかっていることが多いです。そのため、活法では連動の回復に意識が置かれています。

〇活法は参加型…

活法はこちらが一方的に行うものだけではなく、受け手の方の積極性を利用して協力しあいながら行うのが特徴です。
施術者の誘導に耳を傾け、呼吸、動作、意識を正常化させながら自然体へと還っていきます

上記の整動鍼もこの活法を元に考案されました。